映画美学校映画祭開幕

13:00 Aプロ 約30人 15:20 Bプロ 約90人
17:50 Cプロ 約40人 19:30 Dプロ 約50人
オトコ6:オンナ4


いよいよ始まった映画美学校映画祭、動員もまずまずでひと安心。
全作品批評はとても私の手には負えないので本日は2作品のみ触れます。


まず高橋正範さんの『瞳に/de ja vu!!〜恋はヤダヤダ〜』。
オトコとオンナとクルマがあれば映画は撮れるということを証明した作品。
大部分のシーンがダッシュボードに据えたカメラから映し出される、
運転席のオトコと助手席のオンナなんですが、
よく事故らなかったなと感心するほど熱演しながら実際に運転してます。
そして次々に替わる助手席のオンナの人たちがみなさん素晴らしい!


さて自主映画というと安っぽくて下手クソ、あるいは頭でっかちで変化球勝負、
というのが一般的に流布しているイメージだと思いますが、
双方ともにバッサリ斬り捨ててくれたのが富田克也さんの『国道20号線』でした。
タイトル通り160キロの豪速球!


前年の『雲の上』(8ミリ→DV/140分!)でスカラシップを受賞したので、
賞金(150万円)をつぎ込み、16ミリで撮影したもの。
時勢によりほとんどがDV撮影の中、やはり質感が違います。
これは単に画が美しいというだけではなく、やや精神論めきますが、
テイク度に生フィルムが消費されてしまうので、
やり直しの効かない一発勝負の緊張感が伝わって来るんです。


登場人物はヤンキーにヤクザなんですが、こちらもホンモノの輝きを放っている。
こんな人たちの演技にダメ出しなんて普通とても出来そうにないんですが、
監督もまた業界内に流布しているだろう映画美学校のイメージとは大きく異なり、
硬派にしてイケメンさんでした。
もちろんそれだけではありません。
パチスロ打つシーンひとつでもキチンとアクションが成立しているんです。
映画と人生にやり直しが効かないことをひしひしと感じました。


今回はテレコして編集のDV上映でしたが、
この後作業を重ねいずれ16ミリで上映されるとのこと。
こちらはまだチャンスありなんで、その機会をお見逃しなきようお伝えします。


また今回言及できなかった作品も力作ぞろいでヴァラエティに富んでいました。
ぜひぜひ会場に足をお運びになって実際に御覧下さい!