108 hyakuhachi

シネマアートン下北沢 21:00 11名 オトコ4名:オンナ7名 女性はグループでした


 先日に引き続き大阪芸大卒業制作で岡下慶仁さん監督『108 hyakuhachi』。良く出来ていた、とは思う。
ただその大きな部分を近内陽佑さん担当の脚本に負っていると思う。どの程度監督が脚本に関わったかは不明。


 チラシで阪本順治監督が
「この人は本気だ。社会と繋がりを持とうとしない映画が多い中、この人は本気だ。
作品の中に漂う、何たる孤独感。これこそ今の時代。今の世の中。欠損、異形、不具合、孤立を描くことが、本来の映画のあるべき姿。それを改めて知らされた。そして嬉しかった。これからも“強い”映画を作って下さい。
この時代に産み落とされた『108』は、この時代に生きる全ての人々が観るべき作品です」
と書いているが、「この人」が岡下氏、近内氏のどちらを指すのか不明。


 明らかなのは劇中の誕生パーティーシーンで卓上に置かれたウーロン茶のペットボトル数本のラヴェルが剥がされていたこと。ゴミ分別に厳格であるなら構わないが、ブランド名が写らないようにしていたのなら萎える。私が望んでいたものは、そうした種類の細やかな配慮ではなかったので。終盤に登場する関西弁の少女は本当に良かったです。