この手紙を読むときは&フェルショー家の長男

有楽町朝日ホール 10:10&13:00 約450名 オトコ7:オンナ3


メルヴィル監督2本立て。
『この手紙を読むときは』(53年)は「メルヴィルが他人の書いた脚本を取った唯一の作品」だそうだが、この脚本(ジャック・デュヴァル)が、決断とその結果、3通の手紙の差出人のその後などなど実に稠密かつスリリングに出来ていた。
ジュリエット・グレコの石をぶつけても倒れそうにない気高さに圧倒された。


『フェルショー家の長男』(62年)は一転、緊密な関係が共犯と停滞にとろけてしまうような、不思議な作品。
アメリカまで撮影に出かけた上、初のカラー作品だそうなのだが、野心の発露の在り方がどうにも判りづらい。