迷い家、バーブの点滅と、shoelace&テクニカラー

DVD鑑賞


今年もやって参りました「桃まつり」、3月13日(土)よりユーロスペースでレイトショー公開(詳細はコチラご参照)。
「寅さん」や「釣りバカ日誌」シリーズのように正月とお盆に決まってやってくるプログラムピクチャーは、自主映画界の桃娘たちに受け継がれた模様です。
という訳で送って頂いたDVDを拝見。


まずは「壱のうそ」より竹本直美監督『迷い家』。
美少年(染谷将太)が黒髪ロングのスリムビューティー(河井青葉)の日本家屋に迷い込むというお話。
監督の竹本さんは「桃まつり」シリーズに第1回から唯一のフル出場(計4作品)と、ルックスに似合わずパワフルでタフな活躍を見せています。
作品においては登場人物や、うそというよりなぞが勝っているところなど、監督ご本人の気配を強く感じました。


次は増田佑可監督『バーブの点滅と』、バーブと言っても佐竹ではありません。
迷い家』同様、不条理(?)な状況に囚われながら、深刻にならずコミカルな軽さを見せてくれます。
本当に深刻でないかどうか、どうぞ実際に映画館でお確かめ下さい。


3本目は福本明日香監督『shoelace』、「迷い男」というより登場人物が皆迷っている。
中でも少女(滝澤史)、芝居がうまいというのではなく何だか宙に浮いた感じが、居場所のなさ具合を良く示していました。
人物たちのバックである公園や水辺の風景もスクリーンで観てみたいと思わせる楽しさがあった。


ラストは船曳真珠監督『テクニカラー』。
良い意味でドタバタ感あふれ、チープトリックが惜しげもなく披露される、個人的には壱の中で最も楽しかった作品。
洞口依子さんがさすがの腹の据え方、しかしその娘役の女性(小野ゆり子)がラストでその洞口さんを凌駕する輝きを放つのです。
長嶌寛幸氏の音楽もカッコイイ。


弐のうそ、参のうそも順次拝見します。