ノット・サティスファイド&REM

eigahitokw2005-12-04


劇団展望 15:00より 約90名 オトコ6:オンナ4


クソ寒い上に雨まで降っちゃって客入ってるのかな〜
地図を何度も確かめながら、要らぬ心配をしながら辿り着いたのは、
阿佐ヶ谷の住宅地の一角、画像から感じ取れるでしょうか、怪しげな雰囲気。
これで監督名が太田達也ではなく渡邊文樹であれば違和感はないんですが。


玄関で靴を脱ぎ、ビニール袋に入れて(「村さ来」かよ)会場に入ると、
誠に失礼いたしました、通路まで人が一杯で本当に要らぬ心配でした。
それもそのはず、この上映会を主催している現代映像研究会の松島政一さんは、
ピンク映画の自主上映で知られた方で、
ピンクリボン賞>授賞式の司会進行を縦横無尽に務められるお方なのでした。
オソレイリマシタ。


アナーキーのライブに行った高校生(当時)が打ちのめされて、
メンバーに直接「撮らせて下さい!」と頼んだらあっさりOKが出て、
撮ったという実にアナーキーな『ノット・サティスファイド』。


1981年には物珍しい存在だったムービーカメラに、
被写体は次々と奇声を発しながらにじり寄ってくる。
一方まださほど有名ではなかった忌野清志郎や桑名正博はごく自然にそこにいる。
そして貴重な映像の紳介・竜助やA.R.B.はクレジットされながらも、
同時録音ということを知らなかった(シンクロすることのないラジカセで録られていた)
ため作品中に登場することはない。
同録できるキャノン1014での映像には今度はマイクが写りこんでいる。


誤解されては困る、私は馬鹿にしているのではない。
この作品には<学校で教わった映画>にはない、
自主映画原初の輝きが間違いなく写り込んでいた。
出演した竹熊健太郎氏ですらストーリーは判らない、
と述懐する劇映画『REM』には豊穣な混沌があった。


更に誤解されては困るのだが私は昔は良かったと言っているのでもない。
太田達也氏が助監督についた『爆裂都市 Burst City』に代表される、
無茶できない者は生き残れない、という体育会系(死語?)状況下では、
ずいぶんと多くの才能が埋もれていっただろうとも思う。


現在の自主映画には何が不可能で何が可能か?
上映面も含めて仲間とともに模索しているところです。
この2作品についても、たかだか20数年前に過ぎないわけで、
これからその時代の自主映画を上映していく予定という、
現代映像研究会には通っていこうと思う。
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