作品紹介

『犬情』 
ズブズブと底なしにはまり込む土着系ホラー。
井川耕一郎氏による2002年度日本映画ベストテン選出作品。


『緑色のカーテン』
13歳から自主映画制作に携わった俊英の、限りなく繊細にして大胆な作品(撮影時21歳)。
主演の永井正子が凄絶なまでに美しく、全編青春期特有のヒリヒリ感に充ちている。
http://www.spritenum.com/firstcut2003/Program_03.htm


『蘇州の猫』
 時空を超えて交流する二人、出会うことができないはずの二人が出会う時、奇跡が起きる・・・。主人公、美香を演じる黄金井直子は演技経験が初めてながら、その佇まいは映画に深い奥行きを与えることに成功した。
 映画に可能な新たなる領域を感じさせ、多くの観客に支持され続ける本作は、今もって、その穏やかに挑発的な価値を失っていないと言えるだろう(サンドラブロックス1号氏)


「もしあなたが『蘇州の猫』の、あの大胆きわまりない歌謡シーンに触れたならば、」
http://boid.pobox.ne.jp/contents/report/movie/soshu_akarui.htm 青山真治氏)
カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門 招待作品
http://members.at.infoseek.co.jp/eibi1stcut/sosiu.html


『粘土ができるまで』
ひとりの男の手によって、岩石はとろとろに水溶し、やがてじっくり粘り気を帯びた、
まさしく商品としての「粘土」になってゆく。
2001年に山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映され、Azコンテストで準グランプリ受賞。
同監督の『あはは、おほほ』は1st Cut 2003で上映された。


山嵐
坂本龍馬高杉晋作桂小五郎を冗談ではなく本気で演じ、
激動の幕末を僅か11分間で語り斬る痛快作!
日本自主映画界で伝説とされているミヤタ・ブルーとは?


『意外と死なない』
一口で括られるストーカーには色んなタイプがいる。女性だってしたたか。
オトコとオンナは一筋縄では行きません。
あの愛染恭子さんがどんな役柄で出演しているかにご注目下さい。


「私たちが映画でいちばん観たい女性像なのに、映画でいちばん観ることが難しい女性像」、「じわじわと搦め手から観客の心に忍び込んでくる黒いユーモア」
芳賀書店刊  石原郁子著 『女性映画監督の恋』より)


『ふつうの家』
あなたが<ふつうの家>と思うのはどのようなものですか?
19歳の娘(当時)が我が家を撮りたいと突如宣言しました。
その居間では部落解放問題がふつうに語られる家だったのです。


「映画なぞどうでもいいと思っている人たちを本気で引きずり込む力を映画は持たねばならないのだ」 
高橋洋氏(2000年日本映画ベストテン 第8位 『映画芸術』2001年春号 青土社『映画の魔』所収)

「娘は図に乗って父のやさしさにビデオを突きつけた。カメラの庇護を得て、娘は父に日頃の不満をぶつけるようになった。それでも父は胸襟を開くしかなかった」、「見つめられた父は、怒りながらも喜びを隠せない」 (佐藤真氏 1stCUT 2000チラシより)
http://members.at.infoseek.co.jp/eibi1stcut/futsuunoie.html
http://members.at.infoseek.co.jp/eibi1stcut/hutuu.html


『YESMAN/NOMAN/MORE YESMAN』
能『谷行』を翻案したブレヒトの教育劇『YESMAN/NOMAN』を、
日本語を母国語としない外国人キャストにより映画にする、
と着想した松村氏の脳味噌は煮ても焼いても食えない。
それを笑いの要素まで加味して映画にしてしまったスタッフワークには言葉を失う。


前作『よろこび』がオーバーハウゼン国際短編映画祭で国際批評家連盟賞を受賞した松村浩行監督作品。
今回リクエストが最も多数寄せられた作品、待望の再上映!