夏の秘密

eigahitokw2006-06-25


ユーロスペース2 21:05 約40名 オトコ7:オンナ3


さてHOSONO THEATER 第2夜、個人的に最も楽しみにしていた、
川上裕通監督作品(3年後に『時代屋の女房2』で助監督に降格してる…)というよりパンジー主演の『夏の秘密』(82年)。
しかしモンモン背負ったヤーさんが血まみれで殺されていて、人質取った阿藤海若山富三郎が撃ち殺す、といった出だしはとてもアイドル映画とは思えない!
水泳得意だから転校してきたはずの北原佐和子はいつ泳ぐのか? だいたいギンギンの聖子ちゃんカットでスイミングキャップ被れるのか? そうか入水自殺のカラクリ説明でいよいよ泳ぐのだな、といったこちらの疑念や推測は軽く凌駕された。アイドルの生母が元娼婦で、必殺仕事人ばりに人間ふたり殺してて、化け猫に乗り移られて娘を殺そうとする、って大胆すぎます、オスカープロさん。すべてはラストのパンジー3人揃っての水着シーンで水に流せ! という恐るべきパワープレイぶり。ひとりで背負い込むにはあまりに重過ぎる「夏の秘密」に場内は爆笑の渦でありました。


いやー、凄まじいものを見せてくれた、この上映チームには深く感謝いたします。冗談や皮肉ではなく74年の神代辰巳監督作品から始まり、超レア・アイドル映画、オキナワンムービー『パラダイスビュー』、アニメーション『銀河鉄道の夜』にガイラ=小水一男監督『ほしをつぐもの』、旬のアイドル映画(?)『メゾン・ド・ヒミコ』、フランス=カナダ=ベルギー=製作の『ベルヴィル・ランデブー』。まるで異なる時代・ジャンルの映画作品を細野晴臣の名の下にいっしょくたに繋いでしまうパワープレイに感嘆しました。出来れば全プログラム特別鑑賞7回券を発売して欲しかったです。