小早川家の秋&秋日和

eigahitokw2006-07-22


シネマヴェーラ 15:50&17:45 約70名 オトコ6:オンナ4


 シネマヴェーラにて小津安二郎特集、初日は『小早川家の秋』と『秋日和』。
喪服姿の原節子司葉子姉妹が、今度は親子に関係を変えて登場してくる、という素晴らしい二本立てだった。作品内容ももちろん素晴らしいのだが、それについて語るのは私の役割ではないのでやめておく。


 この特集のキャッチコピー、「いつもと変わらぬ103回目の夏」という。シネマヴェーラのスタッフは誠に志高き紳士淑女だ。


 小津安二郎成瀬巳喜男溝口健二。こうした人たちの作品が自国だというのに生誕100年とか没後50年にしか映画館で観られない、という環境は文化的最貧国。年譜調べて来年は誰々、その次の年は誰とか企画立てている生物はサル。


「巨匠」という呼び名は個人的に好きではないが、本当に尊敬してるなら毎年祝わわなきゃ&偲ばなきゃ失礼だろ、コンニャロー! てこと。
 そんなデカイ単位の数字を用いるのは、知られざる樋口源一郎さん(失礼しました、私が無知なだけですね)を紹介するような、ひと勝負賭ける時だけにするのが文化的紳士淑女のタシナミでありましょう、てこと。
 便乗なんて弱き者・持たざる者が仕方なしにすがる策であって、高額予算・マスメディアを持つ強き者がやることじゃないでしょ、てこと。


 もちろんウチの上映チームに紳士淑女なんていないので文脈なしで勝手に紹介、画像は「夏祭@映美」より『夜の足跡』。