ラピュタ阿佐ヶ谷 17:00 約50名 オトコ8:オンナ2


 井川耕一郎監督のオススメを受け、ラピュタ阿佐ヶ谷で行われている「ミステリ劇場へ、ようこそ。<第2幕>」は森谷司郎監督『首』(68年)。戦時中の昭和19年に実際に正木ひろし弁護士が扱った首なし事件を題材にした作品です。


 主演=正木弁護士役の小林桂樹の、顔をしかめたり、中空をねめつけたり、独り言を言ったりといった演技がウザイことこの上なしなのですが、これがもうどうでもよくなってくる辺りから桂樹の暴走が本格化し、実にスリリングな展開となります。何と言っても素晴らしいのは炭鉱夫、巡査、東大病院の下働きといった下層社会の方々の面構え。この作品、現在フィルムセンターで行われている「日本の撮影監督(2)」の中井朝一篇として3月4日(日)の13:00、3月30日(金)の19:00にも上映されるので是非どうぞ。石井輝男監督ファンのアナタにも強くオススメ致します。