人のセックスを笑うな

新宿武蔵野館1 17:00 約50名 オトコ3:オンナ7


ようやくお眼にかかれた井口奈己監督『人のセックスを笑うな』。
前夜に永作博美(の役柄)と同年代の夫婦を描いた、倦怠感に充ちた力作を観たせいか、
この日、日経平均株価が600円以上下がって1万2千円台に突入したせいか、
成熟した大人がひとりも出て来ない、平和ボケした芸術ムラ社会のお話には全くノレなかった。


長回しで演技を切らずに見せるというプランなのだろうが、多用しすぎでかったるい。
最後を字幕でシメるという姿勢も疑問。
観客はいっとき東の国の魔女に翻弄されたいと願っているのだろうか、だったら『鬼龍院冴子探偵事務所』(「スピリッツ」連載中)の方が楽しいし、いっそ主演を小泉今日子にしてドギツクいって欲しかった。


さて日経平均株価であるが、今回の原因は前週まで1ドル=107円台だったのが一挙に102円台に突入したことによる。トヨタは1円ドル安になる度に約350億円の損失を被るそうだ。つまり映画に出資している余裕などなくなるということで、邦画バブルはまもなくペシャンコになることが明確になったのだ、万歳!