妻は告白する&大悪党

新文芸坐 15:10&17:05 約150名→100名 オトコ7:オンナ3


十数年ぶりに再見した『妻は告白する』(61年)は圧倒的に素晴らしい。
溝口健二作品の助監督を務めていた増村保造が撮った、若尾文子の背中に魅せられた。


『大悪党』(68年)も、男に食い物にされた女の話と、師匠を受け継ぐ作品。
この年に映画界を追放され、やがて「日本のハワード・ヒューズになる」と公言し始める田宮二郎コチラなどご参照)の悪党ぶりが興味深い。


ところでこの日新文芸坐でもチラシを見かけた「30周年 俳優・光石研」は映画美学校にて行われている映画上映専門家養成講座4期生の修了企画である。
二つ折りのチラシの大部分が映画監督、役者などによる「お祝いのコメント」で埋め尽くされている。そして上映作品のセレクトは光石研ご本人だそうだ。
上映専門家としての自己主張はキレイさっぱりと排除されている。
ああ恐ろしい、これこそ悪党の仕業だと感じ入った。