恐怖の土曜日

新着寄贈DVDより、WOWOWで放映されたリチャード・フライシャー監督『恐怖の土曜日』(55年・原題はViolent Saturday)。
小さな鉱業の町を舞台にした銀行強盗モノなのだが、鉱業会社の御曹司の倦怠期を迎えた夫婦やら、戦争で武勲を挙げられなかった男の家庭やら、周囲と価値観を異にするアーミッシュの家族やら、セクシー看護婦に意気地なし銀行支配人などなど、主要な登場人物が多すぎて心配になってしまうほど。


ところが後半に入るや、一気にこれらの人物を結びつけ話を纏め上げる、アクションにもキレがあって、ラストには『北国の帝王』対決もあり、そしてフライシャーらしい苦味も残す、という紛れもない傑作なのでした。