ポケットの中の握り拳

都内某所 14:40 約60名 <お葬式>


イタリア映画祭で最新作『勝利を』が上映されるマルコ・ベロッキオ監督の処女長編『ポケットの中の握り拳』(65年)を観た。
日本語字幕付ながらカット頭で字幕が入らないこと多く、ちょっと不満だがそこは事情ありなので我慢。
盲目の母親に次男三男は癲癇の発作持ち、長男長女は美男美女ながら身勝手と、行く末に大変不安を抱かせる一家を描いた作品。
運転技術に不安を抱かせる2名がそれぞれ、バックでの坂道発進、峠での追い抜きと高度な技を決めてくれるところ、そして食卓および葬儀でマナーの悪さ見本市を展開してくれるところが個人的にはツボでした。


ベロッキオは1939年11月生まれ、ベルナルド・ベルトルッチが40年3月生まれで『殺し』が62年、『革命前夜』が64年。
ベロッキオが61年に12分の短篇、62年に45分の中篇を撮っているので、同世代で同じ頃活動を開始したことになるが、現在に至る活動や姿勢の在り方を比較するとなかなか興味深い。