ドイツ映画祭2005 『アグネスと彼の兄弟』

 有楽町朝日ホール 13:00 約630名 オトコ5:オンナ5


性懲りもなく内輪話から始めされて戴きます。
6月9日から映画美学校で開講する「映画上映専門家養成講座」第3期ですが、
まだ定員に達していない模様。
約16万円と安いし講師陣は充実しているので関心のある方は是非どうぞ。
http://www.eigabigakkou.com/management/index.html


さてドイツ映画祭です。
と言っても私はドイツ映画に詳しい訳ではなく、しかも1本観ただけです。
私たちの上映会スタッフや知り合いが映画祭に関連しているのと、
ロビーで小耳に挟んだ観客の話に基づいてのご報告に過ぎない点をご了解下さい。


それでは主催が同じ朝日新聞、会場も同じ有楽町朝日ホールということで、
やはり<イタリア映画祭>と比較してみましょう。
ゴールデンウィークに行われていたイタリア映画祭はかなりの盛況。
私も『家の鍵』に駆けつけようとしたのですが、
前売券は売り切れ、当日券もすぐになくなったようです。


イタリアは2001年からの実績があるのに対し、
ドイツ映画祭はひっそり東京ドイツ文化センターでやっていたに過ぎない。
イタリアはオシャレでラテンで料理も美味そうだが、
ドイツはマジメでネクラで冬とても寒そう。
ドイツさん、どーなのよ? と頼まれもしないのに心配していたのですが、
良かった! 客席9割埋まってました、バンザイ!
ヒトラー〜最期の12日間』は前売券完売らしいです。


客層も伊よりは若いとのこと。
上映後に主演俳優に対する質疑応答があったのですが、
マニア特有の間口の狭いものではなく、笑いもあってとてもいい感じ。
何より伊に比べて観客のクレームが激減とのことで、
スタッフをも含めて和やかな雰囲気でした。


ただし。
監督のオスカー・レーラを、
ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーの後継者と紹介するのは端的に誤りです。
ドイツ映画としては25年ぶりに性転換者を主人公にしたに過ぎません。
作品自体はまあ楽しめたので、非難する気はありません。
そうではなくてファスビンダーはモノホンのド変態なのです。
本人が存命であれば大激怒間違いなしなので、
勝手に故人になり代わり記しておきます。
ちなみにファスビンダー、享年37歳、
先の雷蔵サマもやはり37歳にてお亡くなりになられてます。
やはり色男と変態は長生き出来ないんですね。


あと座談会についても注文をひとつ。
日本に来るのは今回が初めてというパネラーが殆どだったのは、
初々しくて好感が持てましたが、
司会の日本人を含めて全員がオトコというのはいかにも華がありませんでした。


それでは最後にヨタ話。
先日のサッカー・ワールドカップ予選(ドイツ!)の翌朝。
寝不足で出勤の途中に朝食をパン屋で買い求めました。
品物を受け取り千円札を手渡して店を出ようとする私を女子店員が呼び止めました。
「お客様! お釣りの方はよろしかったでしょうか?」
自らのボケぶりを恥じ入りながらもキチンと申し上げました。
「よろしくございません」