蟲たちの家・絶食

 ユーロスペース2 21:00 約100名 オトコ6:オンナ4


再び楳図かずおに行って参りました。
初日は楳図先生に西島秀俊緒川たまきなどの舞台挨拶があるから、
混んでいたのだろうとタカを括っていたら甘かった。
続く日曜も月曜も立ち見が出たそうです。
そして火曜の本日もほぼ満席。


ひとりひとり訊ねて回った訳ではないですが、
『蟲たちの家』の監督が黒沢清だから、
『絶食』の脚本が高橋洋だから、という理由で来てるのはおそらく2、3割。
客層はいつものユーロより遥かに若く、
しかもカップルやグループで来ているので膨れ上がる訳です。


ところで私にとって何が「恐怖劇場」だったかと言うと、
DLP上映という断りがチラシのどこを探してもない、ということです。
特に若い人が多かったので、
なんだ、映画館ってテレビで見るのと(画質が)変らないんだ〜、
と思われるのは心外です。
このDLP上映に関しては是非言いたいことがあるので、
近日中にまた触れることにします。


残り3日間、特に木・金は混雑が予想されますが、
7月9日からの一週間はリクエストにより上映作品が決定する模様です。
詳細はユーロスペースさんにお訊ね下さい。


<追記>
1980年に東宝系で公開された楳図かずお先生の『まことちゃん』ですが、
同時上映は相米慎二監督デビュー作『翔んだカップル』でした。
今から見ると信じ難い組み合わせですが同じマンガ原作ということでしょう。


上映講座はシネコンを仮想敵にやってますが、
なんでシネコンが良くないか判らない方もいると思います。
そのひとつに<ゴッタ煮>がなくなったことが挙げられます。


以前(5年以上?)には地方の映画館はたいてい東京でロードショーされた作品を、
1,2ヶ月遅れて2本組み合わせて上映していました。
シネコンの進出により東京と同じ時期に見られるようになった代わりに、
本数は一本になってしまいました。


ついでに観に行った、お目当てではない作品の方が面白かった、驚いた!
そんな<意外な出会い>の機会が失われてしまったのです。
自分の興味のある分野には詳しいが、それ以外は無関心。
それじゃつまらないし、ニホンもロクな国にはならない。


そう考えて私たちの上映会では、
まだ一般に知れ渡っていない自主映画作品を併映しています。