ジェリー

 吉祥寺バウスシアター 21:00 ?名 オトコ?:オンナ?


昨日の「野良犬」話ですが誤解を招きそうなので補足させて下さい。


どうしたって摩擦や軋轢は生じるもの。
それに対して反撥や主張をするのも当然の振る舞いです。
大切なのは、する側の力加減・受け取る側の度量だと思います。
私にはどうも最近ここに柔軟性が失われ、
お互いが相手に致命傷を負わせようとする
やりとりが増えていると感じられるのです。


うまく説明できなくてごめんなさい。
この日記の湯加減が適切なものかどうかも判りません。
ただ、オカシイ! と感じれば私は吠えます。
声が伝わっているのかは判りませんが、
相手には野良犬に噛まれたくらいの痛みは、
感じて欲しいと思ってやっています。


さて。
私は『ジェリー』を04年11月にライズXで見ました。
先日触れたDLPでの上映でした。
35ミリプリントを焼いて字幕を入れるのは結構経費がかかるので、
作っていないのだろうと勝手に思い込んでいました。


ところが。
あったんですね、吉祥寺バウスシアターで爆音レイトです。
主催のboidさんには上映団体として一日の長を認め、脱帽致します。
劇場のライズXと配給のエレファント・ピクチャーズ、
ならびにギャガ・コミュニケーションズはその罪をここに告発致します。


おそらく『エレファント』(03年)がかなりお客さん入ったので、
その原点と紹介されることの多い『ジェリー』(02年)を急遽上映したのでしょう。
(ちなみにその『ジェリー』の原点はニコラス・ローグ監督
WALKABOUT/美しき冒険旅行』(71年)で、
奇しくも東京では同時期にリヴァイバル上映していました。
見終わってしばし絶句、破壊力はこちらが数段上でした。
配給のケイブルホーグさん、カルト・クラシックシリーズ、頑張って下さい)


その機動性は良いと思いますが、だからと言ってDLP上映でいいでしょ、
というのは観客をナメていると感じます。


だいたいライズXは元クラブだか飲み屋だかを簡易改装したもので、
どこに座っても見づらい状態、椅子の配置が滅茶苦茶。
トイレに行くにはスクリーン下のカーテン潜らなければならず、
そこには流しがあったりしてほとんどアングラの世界。


シネマライズで客の入りが悪かった作品をライズXに移し、
同じ料金とってDLP上映で見せるといった姿勢は言語道断、断固粉砕!
二度とこんな劇場には来ない、と誓いました。


ところが。
うっかりチェック漏れしてたんですが、こんな企画やってました。
http://www.sugoban.com/main.html
そのスゴさは以下の方のレポートご参照下さい。
http://d.hatena.ne.jp/molmot/20050528/p1
http://d.hatena.ne.jp/shimizu4310/20050601


見逃して残念至極! 
湯加減を調整する気は毛頭なかったのですが、
入場無料という点を含め、このプログラムには恐れ入りました。
いったいライズXに何が起きたのでしょう?


それとboidがやっているこの爆音レイトシリーズは、
一度観た映画が別物に見えるほどの魔力があるそうです。
私も是非体験しようと思っています。
決してわざとやっている訳ではないのですが『ジェリー』は今日が最終日でした。
まだ『右側に気をつけろ』に『ドリーマーズ』も控えているのでお許し下さい。
http://boid.pobox.ne.jp/contents/oose03.htm