美学校映画祭

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9月3、4&10、11日に行われる映画美学校映画祭ですが、
私も実行委員の末席に名を連ねております。


この映画祭の一番の特色は〈事前審査なし!〉ということ、
基本的に美学校制作科OBであれば出品OK、
ジャンルも内容も素材も上映時間も制約はありません。


二番目の特徴はこの映画祭で上映された作品の大半が、
以降スクリーンでお眼にかかれることはごく稀ということ。
実に貴重な映画祭なので皆様ぜひお越し下さい!


さて実行委員として映画祭のプログラムを組むという作業に入りました。
といっても事前審査なしなので大半の作品はまだ完成(提出)されていません。
何を手がかりに組んでいくかと言うと、
タイトル、上映分数、60字以内のメッセージ、のみです。
ちなみにメッセージは書かれていない方も多い上、
チラシに掲載するものなのでスタッフへの感謝を記している人もいる。


なんというか雲をつかむような話でありますが、
これが実はメチャクチャ楽しい!
と感じるのは映画上映専門家という人種だけなのでしょうか?


ユニークなタイトルが多いので内容を想像するだけでも楽しいのですが、
ここで取り上げたいのはプログラムの組み方です。
それでは成瀬巳喜男監督にご登場戴きましょう。


私にとって成瀬巳喜男作品との第一遭遇は、
小学生時分、一人で観るのはさみしいからという理由で、
オカンに叩き起こされ(というか無理に昼寝させられていた)、
深夜にテレビ東京で観た、というものです。


第二遭遇は、もはや伝説と化した高田馬場ACTミニシアター。
お若い向きは想像に苦しむと思いますが、
靴を脱いであがり枕つきのスペースで横になって観るという、
何とも不埒な劇場で一度に3、4本まとめての受容でした。


いずれも半分寝たような状態です。
その上ヤルセナキオ作品は、
『流れる』、『乱れる』、『乱れ雲』の三段活用とか、
『妻』、『妻の心』、『夫婦』、『おかあさん』、『妻として女として』、
娘・妻・母』、『女の座』、『女の歴史』、『女の中にいる他人』など、
どれがどれやら自分が何を見たのか、さっぱり判らない。


映画上映専門家などと名乗ると、物凄い映画マニアで、
出演者とか製作年代とかをたちどころに答える人を思い浮かべるかも知れませんが、
少なくとも私はこんな体たらく、以前見たことを覚えていなくて、
ワクワクしながら劇場に駆けつけることもしばしばです。


あれっ、何の話でしたっけ?
判らなくなってしまいました。
この話の続きはまた今度といたします。