水のないプール&犯された白衣

ポレポレ東中野 18:30&20:30 約90→40名 オトコ6:オンナ4


いきなり私事で恐縮ですがこの10日くらい、
サービス業にして屋外労働の仕事が実に忙しく、
クソ暑いばかりか電車は停まるし台風まで来やがって、
これじゃこっちの方が死(以下略)。


ともかく明日(29日)で終了の若松孝二レトロスペクティブ、
3回券の2枚が残っていたので滑り込みました。
70年代以前の作品が観たくて3回券買ったのに、
DVD化されている82年の『水のないプール』と、
上映時間が一時間に満たない(57分)『犯された白衣』とは、
正直なんか損した気分でした。


ところが!
まずは『水のないプール』、怪しくて良かったです。
どこまで本気なのかがさっぱり判りません。
お客さんがこんなに入っているとも思わなかった!


不勉強な私が言うのも何ですが若松作品にしては珍しく(?)、
中村れい子はキチンとエロい。
有名人(沢田研二原田芳雄タモリ赤塚不二夫など)多数が、
顔見せでワンシーン出演しているからフザケているのかと思いきや、
リチャード・フライシャー監督『絞殺魔』のスプリットスクリーンを
意識しているとしか思えないカットもある(撮影:袴一喜)。


上映後、「スゴいっす、こんな映画初めて観ました〜」と熱くなっていた青年が、
「ところで主演の人はなんて言う人なんですか?」とのたまったのには腰が抜けました。
しかし内田裕也が日本一のロッケンローラーであることについては、
勝手に異議ナシ! とさせて戴くとして(横山剣ではアリマセン)、
私もユーヤさんの曲、ひとつも歌えません。と言うか代表曲が何かも知りません。
ことほどさように他人様のこと、とやかく言えたもんじゃありませんが、
ユーヤさんのポジションというのもかなり怪しい。


ともあれユーヤさんの役柄は地下鉄職員なのでJR西日本上層部はこの映画を観て、
電車男じゃなかった鉄道員(ぽっぽや!)としての誇りを学んで欲しいです。


また大雑把に行かせてもらいますが『犯された白衣』も
『水のないプール』と同じことやっている(た)と感じました。
それゆえ製作年代差の15年がくっきり判る、良い二本立てとなりました。


若者の熱狂には触れられたし、
ピンク映画なのに一人で来ているキレイな女性が何人もいたし、
ウナギは喰い損ねたけどいい一日でした。
やはり私は幸せなヒトなのかも知れません。


しかし見逃してしまったワカ様の作品、実に惜しいことをしてしまった!
こうなったらポレポレ東中野には『17歳の風景 少年は何を見たのか』、
早いうちに切(以下略:コピーライト→shimizu4310氏)