ある朝スウプは

ユーロスペース2 21:10 約30名 オトコ7:オンナ3

またジャパニーズ自主映画に戻ってしまいました。
今度は90分で予算3万円也。


さて作品中には中原昌也阿部和重コンビが盛んに揶揄する、
カラーボックスは言うに及ばず、
カメラ・ポジションにも大苦労の六畳一間、星型模様のすりガラス、
和式便所、やまぶき色の西武新宿線とビンボーアイテム満載です。


これ自体は確信犯でしょうから(3万円だし)非難はいたしません。
問題はチラシ画像とタイトルです。こちらを御覧下さい。
http://www.pia.co.jp/pff/soup/home.html
こんな部屋は出てこないし、朝メシに出てくるのはスウプではなく味噌汁です。


この日記は個々の作品の批評を目的とはしていません。
個人の嗜好を開陳する場でもない。
好き嫌いは庶民の恥だとも熟知しています。
でも私はオトコとオンナのドロドロは大っ嫌い。


ゆえに私の眼が曇って理解出来ないのでしょうか?
なんでこんな画像とタイトルを選択したのか皆目見当がつかないのです。
畳の部屋に運び込まれたソファーが似合う、有り得べきもうひとつの現実、
というのは観客をナメた詐欺だと思います。
撮影した部屋がその後全焼した(これ本当。確かに良く燃えそうだった)から、
スチールが撮れなかったと言うなら同情はしますが殴らせて下さい。
関係者の方、私を恥じ入らせてくれるご解答をお待ち申し上げます。


監督の方は高橋泉といいます。
女性だと思って観に行った私は上映前に立ち読みしたパンフレットで、
男性であることを知り、パンフ床に落っことしちゃいました。
これは単なる私の思い違いなので別に非難はいたしません。
というよりユーロの人にゴメンナサイ。


ええと。
そうです、高橋泉さんは本作の主人公を演じた、
廣末哲万さんと映像ユニットを組んでいるそうです。
恐ろしいのはこのユニットが5年間で20数本制作していることです。
この数字は1972〜76年の神代辰巳、1994〜98年の黒沢清に匹敵します。
予算は90分=3万円以下かも知れません、それぞれの尺数もどんな作品かも知りません、
それでも驚異的だと思うし、素直に感服いたします。
だからと言う訳じゃないが質問には是非答えて下さいね。


あ、そうだ。
10日(水)にアップリンクXで高橋泉氏のセッション(えっ?)があるそうです。
http://www.uplink.co.jp/workshop/log/000690.html
そうか、ここに行って訊けばいいのか。