ともしび

劇場公開時に見逃したのでDVDにて吉田良子監督『ともしび』。
この作品はユーロスペースにてエロス番長として公開されたのだが、むしろホラー番長と感じられるほどだった。AはBが好きで、でもBはCが好き、そのCはDが好き、というすれ違いはよくある設定だが、エロス番長のくせに交わりを持つ者には女の祟りが容赦なく襲いかかる。その主演を演じているのが『爆撃機の眼』と同じく河井青葉で、長身、長髪、長すぎる指を持て余しているさまを固定したカメラがうまく捉えていた。この人の周囲からの浮き立ちぶりはただならぬものがあると思う。DVD特典でのインタビューではそんな感じは受けなかったので、やはり演技力なのだろう。シリーズ監修の瀬々敬久監督が「大笑いしながら見た」と述べているのはさすが貫禄(ワラ番長かよ)。同監督が8ミリ、16ミリ、35ミリそしてDV(この作品はDV撮影)の違いに繰り返し言及しているのがなんとも印象的だった。

ついでという訳じゃないんですが、『爆撃機の眼』監督のブログを紹介しておきます。
切羽詰った感じがひしひし伝わると思います(他人事ではないんだが)。
http://ameblo.jp/kantoku-x/