俺は田舎のプレスリー

フィルムセンター小ホール 12:00 約70名 オトコ7:オンナ3 若い人少ない


ハスミ先生が「この数年間で最も映画であることの希薄な表層性を耐えぬいてみせた、このうえなく感動的な作品」(フィルムアート社刊 『映画はいかにして死ぬか』所収)として1978年日本映画ベスト2位に選出した満友敬司監督『俺は田舎のプレスリー』。


それにしてはお客さんは入ってません。特にお若い方、勉強が足りませんぞ!
開映5分前に30代友人ふたりが続けざまに飛び込んできたのを見て苦笑。


作品は自動車免許試験には12回落ち続ける、馬にも乗らず牽くだけ、消防団としても放水に至らない、という主演・勝野洋ジーパン刑事の不能ぶりが際立つ。
チラシによると満友敬司のデビュー作とあるので、つい以降の監督作に期待を寄せてしまうが、先述の友人いわく「監督作品は一本しかないはず」。帰宅してから調べてみるとやはり、その後も脚本・助監督作品があるだけ。誤記ではないのだが勝野洋不能性が監督はおろかフィルムセンター広報部にまで及んだのかと恐れおののく。