第18回 ピンク大賞

eigahitokw2006-04-15


新文芸座 22:30 約230名 関係者席約30名分 オトコ8:オンナ2


ピンク映画の特集をしたいなどとほざきながら一向に準備が進まぬままに、
第18回ピンク大賞新文芸座
泥酔状態の池島ゆたか監督をサブ司会に据えて、受け答えが固かったり怪しかったりの女優陣、くつろぎすぎの男優・監督陣、迫力満点の国映の朝倉大介佐藤啓子女史、
気分の高揚もあってノンストップ状態になってしまいがちな林由美香ママなど、
魑魅魍魎の関係者約30名を仕切ったのは現代映像研究会の松島政一氏で、
30分ほど押したものの見事でした。
ただ新人監督は該当者がいない(今年デビューした人がいない)というのは寂しい。


上映作品は事前予告から順番に変更があり未見の3本が後ろに回るというきつい展開。
吉行由美監督・林由美香主演『ミスピーチ 巨乳は桃の甘み』は追悼をこめてメイキング上映つき。『援助交際物語 したがるオンナたち』(=『かえるのうた』)はやはり素晴らしかった。一例を挙げると、同居している平沢里菜子から自分の彼氏と寝たと告げられた向夏が怒り出す、その間の取り方が見事でした。
プログラミングの妙として『かえるのうた』が下北沢という都会を舞台にしているのに対し、竹洞哲也監督『欲情ヒッチハイク 求めた人妻』は野原での放尿を含む地方ロケの開放感が味わえた。位牌から橋という小から大までの道具遣いもなかなか良かった。
後藤大輔監督『わいせつステージ 何度もつっこんで』は何故か友人が出演していてちと動揺したが(後で聞いたらギャラは一日一万円だったそうです)、腹話術師と盲目の女の、勘違いを含んだ恋愛騒動という設定が楽しかった。夫は不在でも子を育てる向夏、というのは『かえるのうた』と共通しているが、イカリ肩=アメフト体型にはやはり果敢な突破を託したくなるのだろう、私も大いに期待します。
朝6時から上映の始まった『人妻を濡らす蛇 −SM至極編−』は残念ながらダウン。


いかにも他力本願で情けないのだがポレポレ東中野で5月20日から6月2日まで、
今回上映された『わいせつステージ 何度もつっこんで』を含む8作品が、2本ずつレイトショーで上映されます。見逃していた田尻祐司監督2作品『ヒモのひろし』=『SEXマシン 卑猥な季節』、『痙攣』=『淫らな唇 痙攣』や堀禎一監督『草叢』=『不倫団地 悲しいイロやねん』などあるので通おうと思う。ピンク特集は近年作品は除外して組み直します。