『月へ行く』紹介文

「積極的に『つくりもの』を楽しむ映画。(中略)それは役者の演技にもあって、ほんものポイ演技ではなく『つくりもの』としての特異なリアリティー武装して迫ってくるきがするんですよね」 ひさうちみちお (「シネマGOラウンド」パンフレットより)


8ミリ自主映画なのに上映時間が二時間を越える(最長ヴァージョンは135分)『夢で逢いましょう』(84年)、つみきみほ主演『精霊のささやき』(87年)の植岡喜晴監督作品。『ルック・オブ・ラブ』、『やくざと地底人間』(ヤクザ23区の一編)が公開待機中。


宇宙人の子を妊娠してしまった(と思っている)豆腐屋の娘にして女子高生の柿の木坂ナオ。父も担任教師もオトコはまったく頼りにならないのだが…。何とも怪しい植岡ワールドが大爆発。


主演の笑わない女子高生には併映作品『巣』監督=遠山智子(本作の脚本も共同担当)、父親はサブカル界のカリスマ、いぬちゃんこと加藤賢崇、教師は黒沢清作品などで知られる戸田昌宏。自主映画の新女王=宮田亜紀(『ソドムの市』主演)が妖艶な姿を見せている。


植岡喜晴さんともお知り合いになってから日が浅いのですが、そんな私に一言でいわせてもらうとズバリ枠には収まりきらない方。作品スチル作成の日も見事失念されたので画像なしです。その時何をされていたかというと東京ドームで野球観戦。関西出身なのに大の巨人ファンってのもどうかと思いますが、更にその時ジャイアンツ11連敗中…。こうした植岡さんの秘話は尽きることがないのでトークショーをお楽しみに。新作『ルック・オブ・ラブ』がアテネ・フランセで9月16日にプレミア上映されるようですが、その予習としてもぜひお越し下さい!