とかげの可愛い嘘

eigahitokw2006-12-23


シネマスコーレ 15:00 約30名 オトコ4:オンナ6


11時過ぎに西山監督からの「もう帰る」とのモーニングコールで目覚める。井川監督に至っては9時に起きて歩いて名古屋城まで行って来たとのことで、カラオケボックスで最もハジケていた二人組に遅れを取るというアリエナイ展開。早大シネ研おそるべし。


蕎麦屋さんに入り、その店で一番安かった味噌煮込みうどん=1575円を食べる。ちなみに一番高いのは牡蠣入り、名古屋コーチン付で3200円也。食後に入った和風喫茶ではコーヒーに羊羹がついてたったの380円。いずれも東京でいえば銀座とか渋谷に当たるド繁華街での値段なのだが、コストパフォーマンスというか値段のあり方が全く理解できない。名古屋おそるべし。


井川・大工原両監督と別れてシネマスコーレへ向かう。こちらはJR名古屋駅から西へ歩いて3分ほど。小さな画像でお分かりになるか微妙だが「K WAKAMATSU‘S」と看板にあるのは若松孝二監督のこと。東京にもシネマライズ(らい夫妻がやってます)という極めつけがあるが堂々としたものだ。ロビーで「シネマスコーレの15年」(800円)というパンフレットがあったので購入しようとするとスタッフに「もうすぐ『25年』が出るから買わないほうがいい」と言われる。別に揶揄しているのではない。首都圏で生まれ育った者の間合いとしては一歩踏み込んでくる感じがあるが(東京だったら黙って売っているだろう)、サービス精神の発露であってむしろ見習うべきだと思う。


シネマスコーレは1983年(25年まであと2年!)、名古屋シネマテークが1982年の開館。ミニシアターの先駆けと言われるシネマスクエアとうきゅうが1982年のオープンなので全国的に動き出したことが判る。ただ名古屋シネマテークの前身に当たるナゴヤシネアストは1971年から活動をしていたということで、やはり1982年にオープンしたユーロスペースが70年代初頭から欧日協会として活動していたのと重なる。この70年代のシネクラブ活動もやはり世界的な(といっても欧米と日本くらいだと思うが)動きだったそうです。席数はシネマスコーレが約50席、名古屋シネマテークが約40席、改装をしているのだろうが両館とも床に緩やかなスロープがついていて、どの席でも見やすい造りでした。


ところでこの文章を書くためにユーロスペースのHPを覗いてみたが来歴が記してないので全く役に立たない。過去の上映作品データは2006年の移転後からしかないし、現在の上映作品については出演者、作品データ(製作年度・製作国・尺数・サウンドなど)、配給のみで監督名の表記はなし、というクールぶり。おそるべしとは思わない。


閑話休題。カン・ジウン監督『とかげの可愛い嘘』は女の子のキャラクター造形に全く乗れず、成長してからは松金よねこにしか見えず、可愛いともおそるべしとも思えず、ただイライラしてきて途中退場(正月編成で前日までは武智鉄二特集やってたんですけどね)。そこへちょうど大工原監督より電話がかかって来る。井川監督とふたりで名古屋シネマテークに赴いたら今日は30名近くお客さんが入っていて、映画観ようと思っていたのだが止めてもう帰ることにしたとの連絡。こちらも軽くイラっと来たご様子。


冗談はさておき、土曜日に上映できなかったのは残念だった。そこだけに原因を求める気はないが、街を歩いている人の数が平日とは全然違う。捲土重来を誓い、三人で帰京。新年に「プロジェクトINAZUMA」ニュースを発表しますので乞うご期待!