住みたい街、行きたい映画館?


昨日、米国ニューヨーク市場ダウ平均は一万ドルを割り、本日、日経平均株価も一時一万円を割り込みました。
イムリーなことに本日発売「週刊朝日」誌上で町山智浩氏が、投資ファンドが崩壊しハリウッドは大作を撮るのが困難になるだろう、現在のような超大作システムが終焉し、低予算作品の中から出現する新たな才能に期待したい、という旨のことを述べられています。


誌上の限られたスペースということもあるのでしょう、町山氏が触れていないことがあります。
それでは私が勝手かつ乱雑に引き継いでみましょう。


まずはこの事態は米国に限らず日本にも訪れ、大作というより商業作品の製作が困難になるということで、ココは簡単ですね。
もうひとつはスクリーン・バブルの崩壊も始まっているということです。
近年スクリーン数は飛躍的に増加してきましたが、それはシネコンによるものです。
ガソリン高の影響もあり、これからはシネコンの母体たるショッピングセンター(以下SC)諸共激減することでしょう。


ところで東京国際映画祭の関連イヴェントとして文化庁が「住みたい街、行きたい映画館」なるコンベンションを行うようです。
前述ガソリン高にもより「街なか映画館」に賑わいが戻るということもあるでしょう。
ただしそれは一時的・限定的なものに留まると思います。


文化庁ならびに関係者たちは誰にとっての「住みたい街、行きたい映画館」を想定しているのでしょう。
イマドキの子供たちにとってはSCこそが原風景・原っぱなのだと思います。
彼らが「街なか映画館」といった懐古的・微温的なものに興味を覚えるとは思えません。
では一体彼らはSCが消滅した荒野に何を求めるのか?


さて今回の株価暴落はサブプライム問題に端を発しています。
不動産&投資バブルの崩壊ということですが、これはITバブルが終焉し、行き場を失ったマネーを呼び戻すため、元々無理(破綻)を承知で造られたシステムという話もあります。
先程からガソリン高と言ってきましたが原油価格自体は7月以降下落しています。
各市場から引き揚げられた膨大なマネーは次はどこへ向かうのでしょう?


元来SCとは発祥の地、米国において廃業したドライブイン・シアターの広大な跡地に金が流れ込んだものと聞いております。


10月23日木曜日には上記のような問題、および『靖国YASUKUNI』問題が議論されるものと大いに期待します。